「ムーンダンス/ヴァン・モリソン」
アイルランドが生んだ至宝!
初のセルフプロデュースにして最高傑作!
音楽講師の「クオリー」が、
アーティストを目指す全ての人に
是非聴いて欲しい「名盤アルバム」を
解説します。
そもそも名盤とは・・・
名盤というものは、
良質なアルバム作品の事。
名盤を聴くことで感性も養われます。
感性と名盤については、「感性の磨き方、名盤について」を読んでみてください!
今回紹介するのは、
「Moondance/Van Morrison」
まずは簡単に、
アーティスト紹介しておきます。
「ヴァン・モリソン」
アーティスト紹介
1945年イギリス(北アイルランド)出身のSSW。ソウルフルなヴォーカルが特徴的。
1966年までは、バンド「Them」(ゼム)として活動。同年「Them」脱退後一時音楽活動を休止するが、1968年からソロで活動し現在も活動している。
アイルランド出身で商業的に成功したアーティストの中の一人。
「ホーン2人とリズム・セクション、それが私の一番好きなバンドの形式。」と本人が公言。
R&B(ブラックミュージック)やジャズからの影響を受けセッションから生まれた曲も少なくない。
続いてアルバム紹介をしていきます。
紹介の仕方としては・・・
- アルバムの特徴、ジャンル
- 時代背景
- 今日への影響
では、早速上記3つについて
解説していきます。
1.アルバムの特徴.ジャンル
- And It Stoned Me – 4:34
- Moondance – 4:36
- Crazy Love – 2:36
- Caravan – 5:02
- Into the Mystic – 3:30
- Come Running – 2:32(LPではここからB面)
- These Dreams of You – 3:53
- Brand New Day – 5:10
- Everyone – 3:34
- Glad Tidings – 3:43
1970年発売。ソロになって通算3枚目のアルバムでヴァン・モリソンのアルバムの中で最も商業的にも成功したアルバムでこのアルバムが一番有名だと思います。
自分の志向を大切に自身初のセルフプロデュースの作品となりました。作詞・作曲は勿論ながら演奏メンバーも自分で決めたそうです。
1曲目の「And It Stoned Me」から ソウルフルなヴォーカルを聴かせてくれます。 アメリカの土着的な曲調でアコースティックサウンドなのに力強く伸びやかなヴォーカルが包み込みます。
2曲目の「Moondance」で前曲の雰囲気を一掃するかのようなジャズサウンド。ウォーキングベースにこちらも力強いヴォーカルで圧倒されます。ちなみにこの曲は、映画「幸せのシンフォニー」の挿入歌として使用されています。
3曲目の「Crazy Love」は、ボクの大好きな曲です!曲調的にはゴスペルの要素が入っていて、ゴスペルのポップスというような優しいバラードです。
上記の2曲の力強いヴォーカルとは対照的。非常に優しく柔らかく、そして繊細な声。温かいバラードの世界に引き込まれます。
かと思えば、4曲目の「Caravan」では、ハードで刺々しい曲調で、バンドとユニゾンで歌ったりと非常に幅が広いです。
全曲通して聴き心地が良く曲のバリエーションも豊かなアルバムです。
2.時代背景
70年代はまさにジャンルが派生していく時代。そしてSSWの名盤も続々発売されます。そんな音楽業界の流れに沿って発売されました。
60年代後半頃からアーティストの色がより濃く作品に反映されています。
ヴァンモリソンの「ムーンダンス」も例外ではなく、自分の志向を大切に自身初のセルフプロデュースの作品となりました。
同時期に発売されたアルバムを紹介します。
ジョンの魂/ジョン・レノン (’70)
いとしのレイラ/デレク・アンド・ザ・ドミノス (’70)
明日に架ける橋/サイモン&ガーファンクル (’70)
邦楽では、
niyago/遠藤賢司 (’70)
はっぴいえんど/はっぴいえんど (’70)
などがあります。
名盤が多いですね!
共通していることは、アーティストの色がより作品へ投影されていることですね!
50年代や60年代初頭のアルバムは、いわばシングル重視の志向が強い傾向にありました。
60年代後半になってアルバムとしての表現が主流になっていき同時にアーティスト色というものが色濃くなりました。
この「ムーンダンス」もヴァン・モリソンの色を十分に感じれます。
時代背景が分かれば音楽ももっと楽しく聴く事が出来ますね!
3.今日への影響
ヴァン・モリソンのヴォーカルは、力強くR&Bやソウルに影響を受けておりソウルフルです。
白人が黒人のようにソウルに歌うジャンルを「ブルー・アイド・ソウル」というようにジャンル分けされています。白人でソウルフルに歌うヴォーカリストは、ヴァン・モリソンに少なからず影響を受けているでしょう。
もし聴いた事がなければ、是非あなたの耳で確かめてみてください!きっと心が震えるはずです!
全体のまとめ
- 1970年発売で初セルフプロデュース作品。
- ヴァリエーションにとんで、ヴォーカルが力強い。
- 自身最大のヒットアルバムであまり知らない人は、「ムーンダンス」から聴くのがお勧め。
それでは、良い音楽ライフを!
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